長野県の歴史を探し求めて

長野県内にある城跡・石造物などを探し求めそれらを紹介していきます。

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安曇野市  田多井古城

土豪田多井氏の城館達

4回にわたってお送りしてきた田多井氏の城館達ですが、今回が最終回です。
今回お送りするのは、古城下居館時代の古い物見砦であったと思われる田多井古城です。

所在地・・・・安曇野市堀金田多井清水                   訪城時間・・・・・1分

危険度・・・・☆☆☆☆☆(猿に注意)                    訪城目印・・・・加茂神社     

訪城日・・・・2009年8月15日・2011年12月17日・2013年4月21日



            ~ 田多井古城の歴史 ~

これ城に関して書いている物は少ないが、図書館で調べられた限りを書いて見る。

①.「信濃」。。「細萱氏館と細萱・堀金両郷の開発過程」(小穴 芳実)に少しだけ載っている。

「(前略)、古城山は小丘上に築かれた茶臼式の楕円形の帯郭をほどこした城で、丘上の古墳を崩して上部を平に

しており、おそらく室町期に使用されたものである。(後略)」

②.「山城探訪 安曇資料編」(宮坂 武男)には、

「館背後の神沢入り口の砦 見張所か。」とある。


tataisiro72.jpg
田多井氏関連の城館跡配置図   国土地理院2万5千分の1地図使用

③.「 アルプスの里「堀金」~その歴史と文化~ 」(宮下 一男)には、

「田多井加茂神社の北参道左側で、屋台倉の手前に突き出た松林の小丘がある。この屋台倉のそばの参道脇に標柱

が建っている。それには「田多井古城址」と記されていた。


tataikozyou 5 (20)
土塁上の古城址の標柱

道で見ると松林の奥の方に、高さ3m位の小丘が見られ、その周りには窪みも見られる。ここが田多井古城址であり

その空掘跡である。空堀に続いて西側に帯郭をほどこした簡単なものである。


tataikozyou01 (2)
神社参道から見た古城跡

本城の平は東西22m、南北35mの楕円形をしており、空堀との間に土塁を築いている。更に本城の中央に南北17m、

東西11mの小丘がある。この小丘は古墳であり、古墳を崩して平らにしたものである。(中略)この古墳ができ、

長い年月を経て室町時代、田多井古城主がここに古墳があることに気付かず城郭を築いたことになる。」

と書かれている。



          ~ 田多井古城の現状 ~

tataikozyou34.jpg

こんな感じで説明していきます。

~ 堀① ~

tataikozyou 1 (3)

tataikozyou 1 (4)

堀①は、城の南側に構築されている。

堀幅は約6m程度・高さは城内側で約3mだが城外側では50~60cmと浅くかなり埋まっているようである。

(往古は、東側以外を巡っていたようであるが、堀は途切れ途切れに残っているのみである。)


~ 堀③ ~

tataikozyou2 (5)
帯郭から見た堀③

tataikozyou2 (7)

堀③は、城の西側切岸を沿うように掘られており、深さはここも50~60cm程度で埋まっている部分も見られる。

切岸はこの場所が一番、美しく明瞭であり、高さは4m程度で鋭い。


tataikozyou2 (6)

切岸は鋭く残っているが、堀はほとんど埋まりかけておりもうすぐ見られなくなってしまいそうである。

~ 堀② ~

tataikozyou3 (2)

帯郭から見下ろした堀②

tataikozyou3 (3)

堀②は、城の北側に掘られており、上幅約4m・深さは城内側で2.5mだがほぼ埋まっており城外側では、30cm程度

である。


~ 帯郭 ~

tataikozyou 5 (6)

tataikozyou 5 (7)
東側の帯郭と奥に土塁を見る。(両方の写真の斜面は、本郭のもの)

堀の上部には、本郭を取り巻くように帯郭が構築されており幅は約2~5m程で、南側の堀①側のみ土塁が構築

されている。


tataikozyou 5 (4)

帯郭の南側、堀①に付属して構築されており、高さは約1.5~2m、土塁上に標柱が建っている。

後世の改変の為か、元から構築されなかったのか土塁はこの場所しか見られない。


~ 本郭 ~

tataikozyou8 (4)

本郭は古墳の頂部を利用して構築されているが、現状では凹凸が目立ち削平されていたのかは不明である。    
規模は17×11m程で中央部に古墳の石室跡?大きく窪んでいる。


tataikozyou8 (2)

tataikozyou8 (3)

本郭にある古墳の石室跡?の窪みを見る。

この窪みについては、アルプスの里「堀金」が詳しいので、城跡には関係ないが紹介します。

「この古墳の掘られた跡を見ると、幅約2m・南北の長さ数mあり、相当大きな古墳であったことが知られる。

この古墳は明治15~16年頃石材を採る時副葬品が多数発掘された記録がある。それによると、堤甕2・弥生式土器

椀・直刀5・轡・金環・曲玉が出土したと記されている。また、それ以前の寛政10年(1798)に発掘されていたこ

とが、古文書で明らかとなっている。この記録によると下は石畳・焼物合計18・太刀三振(四尺、三尺、二尺)、

小づか一振等都合八振、くつばみ等が出てきたので驚いて松本藩に届けたところ掘りだしてはいけないと言われ、

元のように埋めてしまったと記されているから、明治15~16年の発掘時にかなり散逸してしまった事になる。

その出土品は今はちりぢりになり、僅かに猿田氏所蔵の完全な壷1個が明らかなだけである。」とある。


kozyousitakyokann1 (4)

四回にわたってお送りしてきた田多井氏関連の城館はいかがだったでしょうか。

城館を見た感じでは、田多井氏が古城下居館を構築した頃には、田多井城は無く古城が物見の砦であり戦乱が

激しくなり古城では、要害としての用をなさなくなり要害性を求めて田多井城が構築されたのではないだろうか。

田多井城が構築されたのはいつだろうか。。。。ん~。。。堀金氏が勢力を伸ばしてきて田多井氏を脅かすように

なってきた頃か、武田氏が安曇野地方に攻め出してきた時か。。。。。。

まあ、田多井城が構築された頃には古城は放置されその後の改修は無かったのであろう。

田多井城は、段郭が多く使用されており古い時代のものとの見方があるのでここは堀金氏の圧力を受けた時代、

本郭の大土塁・虎口・堀切などは武田氏に降って以降の改修か青柳氏時代の改修であろうか。

素人なりの考えですのでお聞き流しくだされ。。。(-_-;)



~参考文献~

山城探訪 安曇資料編        (宮坂 武男)

アルプスの里「堀金」        (宮下 一男  1986年)

田多井古城下遺跡          (堀金村教育委員会  1988年)

信濃 38巻3号           (信濃史学会   昭和61年)



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  1. 2013/04/29(月) 18:26:26|
  2. 安曇野市
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

写真への拘りですねえ

貴殿が何故写真にこだわるのか理解出来たような気がします(笑)
ピーカンだろうが雨が降ろうが槍が降ろうがお構いなしにシャッターを押して無粋な写真を掲載し、ダメなら写真にイタズラ書きして強引に堀切や切岸、盛土塁を再現する小生とは一線を画している訳で・・・・(爆)

それにしても堀金村の名も無き豪族に光を当てる・・
なかなか出来る芸当ではありません。
我々がやらねば誰がやる?
もはや意地だけでございます・・・・・・・・・・(汗)
  1. 2013/04/30(火) 19:59:47 |
  2. URL |
  3. らんまる #-
  4. [ 編集 ]

Re: 写真への拘りですねえ

らんまるさんへ
文書能力が無い人は、写真に頼るしかない。。。。。ただそれだけのことでございます。
らんまるさんをお手本に文書能力を磨いて行きたいと思いますのでどうぞ
ご指南のほどよろしくお願いします。
ただ、歴史に出てこない在地土豪を調べ上げるのはだ~い好きです。
  1. 2013/05/01(水) 03:47:03 |
  2. URL |
  3. ていぴす #-
  4. [ 編集 ]

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見に来ていただきありがとうございます。
現在の長野県内城跡訪城数は   814城です。

少しずつ増やしていきますのでお楽しみに!
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