長野県の歴史を探し求めて

長野県内にある城跡・石造物などを探し求めそれらを紹介していきます。

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松本市  本神沢端砦

安曇南部の雄 西牧氏城砦群⑤

******聞き込み9回目にしてやっとたどりついた砦跡*******

nisimakisi134.jpg
西牧氏城砦群北部の分布図         国土地理院 2万5千分の1地図使用


所在地・・・・松本市梓川北北条                   訪城時間・・・・0分

危険度・・・・★☆☆☆☆                       訪城目印・・・・北北條揚水機場

訪城日・・・・2014年6月16日(他8回)


           ~ 本神沢端砦の歴史 ~

この砦跡は、西牧氏により構築された砦であると考えられ築城年代は不明である。

ただ、この砦が構築された目的は本拠の於田屋居館の北方に備えた防御拠点であり「丑寅のやぐら」と伝承されて

来たようである。

西牧氏の勢力が最大となった頃には住吉庄の長尾(旧三郷村)まで勢力下に入っており長尾には長尾城を築いて

最北端の防御施設としている。

この於田屋居館と長尾城の間には、詰城であった中塔城と根小屋とみられている尖屋敷があるが尖屋敷と於田屋居

館にはかなりの距離がありすべてが同時期に使われていたとすれば、その間の空白地帯を埋めるための砦であった

とも見れる。

この砦が一番活躍したであろう時期は、天正19年(1550)に武田氏に敗れた小笠原長時が二木氏に伴われて中塔城

に立て籠もった時期であろう。

この天文19年には、西牧氏は田屋城より北側を小笠原氏により奪われていたが、小笠原氏が武田氏に敗れると、

武田氏配下であった西牧氏は勢力の挽回を図る為に北条城を奪い返し中塔城に籠った小笠原氏に備えたのであるが

その時期にはこの本神沢端砦が、北条城の西牧氏と中塔城の小笠原氏との境目の城として西牧氏に重要視されてい

たのであろう。

この時期に西牧氏により改修を受けたのか、他の上野段丘上に築かれた砦では見られない水堀が明治初年までは

北・東・南の三方に見られたという。

また、大宮熱田神社は、この砦の西北にあり砦跡とみられる場所には「大庭」という伝承地名があり、この付近

一帯は大宮熱田神社の神苑でもあったようである。


nisimakisi134 (4)
北安曇郡誌記載の図面を使用しています。(赤字は、分かりやすいように追加で書き加えています。)

この本神沢端砦は宮坂氏の山城探訪にも記載が無く、また、この砦跡の周辺一帯は構造改善により地字区分も

消滅してしまい構造改善後には畑の持ち主もほぼ変わってしまったようで、聞き込みをしても中々わかる方が

見つからなかったが、遂に9回目にして大方の場所を特定できる話が聞くことができた。


nisimakisi134 (3)
聞き取り調査により、聞くことが出来た地名と周辺図(北安曇郡誌の図面と比べてみてください)


              ~ 本神沢端砦の現状 ~

~ 一本松の地 ~

hannkamisawa1.jpg

北安曇郡誌の図面内で、砦跡の南側に一本松の名前が見られる。

その一本松がこの共同墓地で、この墓地は土地改良事業以前には畑に点々とあった古い墓地をまとめた墓地で新く

造られたものであり、墓地が出来る以前にはここに一本松と呼ばれる大きな松が立っていたという。


hannkamisawa1 (4)

墓地の入り口にたたずむ六地蔵と後方に西牧氏の本拠であった北条城を見る。


~ 屋敷添 ~

honnkamisawa45.jpg

北安曇郡誌に記載の図面で、砦の西側に記載されている「屋敷添」地籍が写真にある家が立ち並んでいる場所で、

ここは今でも古く住む方は屋敷添と呼んでいるようである。


honnkamisawa45 (3)

屋敷添地籍の東側の赤線の部分あたりから水路をまたいだ東側一帯の「大庭」地籍に及んで砦があったものとみたい。

(水路は、構造改善時に黒沢ダムから水を引く為に造られたもので砦があった時代には無かったもの)



~ 大庭 ~

hannkamisawa2.jpg

砦の西側にあった屋敷添地籍と砦の中心部の大庭地籍を見る。

hannkamisawa2 (2)

hannkamisawa2 (3)

大庭地籍を見る。

現在、砦跡の推定地は構造改善によりリンゴ畑や田圃畑などになり一切の地形の変化は見られない。


hannkamisawa2 (5)

大庭地籍にある大きな木と祠・墓地を見る。

この木が立っている場所は周囲より約1m程高くなっていて持ち主の方によると、この場所は構造改善以前から

あるとのことなので、この木の部分の高さが昔の土地の高さであった可能性があり、とすると1mほど削られてしま

ったことになり砦の遺構は発掘をしても望めそうにない。


hannkamisawa2 (6)

大庭地籍にある大きな木の麓にたたずむ墓石

この墓石は、構造改善以前にこの土地を持っていた方のもので由来は分からないらしい。

今の土地の持ち主の方は扱いにかなり困っておられたが。。。。。。どんな歴史が眠っているんだろ(-_-;)


hannkamisawa2 (7)

一本松から大庭の砦跡を見る。(一段高くなっているリンゴ畑)


~ 砦跡から ~

honnkamisawa45 (10)

大庭地籍と本神沢の間の畑地には、写真のような微妙な高まりが見られた、砦の位置からは少し北側にズレている

が一応関係は分からないが報告しておきます。


honnkamisawa45 (4)

砦の南西には、本城の北条城が近くに見られ。。。。。

honnkamisawa45 (7)

北西には、敵方となった中塔城が遠望できこの本神沢端砦が西牧氏と小笠原氏の境目の城であったことが分かる。

honnkamisawa45 (8)

最後は、砦跡の「大庭」地籍と本城の北条城の遠望でおしまいです。

本神沢端砦は、いかがだったでしょうか???

構造改善によって100%消滅しており確実にこの場所であったという特定は出来なかったものの、地元の方に聞い

た一本松・大庭・屋敷添の地名からある程度絞れたと思っています。

この砦の研究にある程度の貢献できていれば幸いです。



~参考文献 ~

北安曇郡誌         (北安曇郡誌編纂委員会  昭和55年)

梓川村誌          (梓川村誌編纂委員会   平成6年)




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  1. 2013/06/17(月) 18:25:39|
  2. 松本市
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

捜査の基本は聞き込み

執念の刑事がようやくホシに辿りつたって感じでしょうか・・・恐れ入ります(笑)

宮坂センセも地元の人への聞き込みは大事だと申しておりました。それにしても昔を知る年寄りは絶滅しかけており、「字の地名」まで知っている物知り老人など稀になってしました。
おまけにプライバシーの侵害だとか、他人の土地で写真を撮るなとか、厄介な時代です。

それでもその昔、ここに城館があった事が記録出来る事はビョーキ人の本望だと思います。
お疲れ様でございます・・。
  1. 2013/06/19(水) 07:29:13 |
  2. URL |
  3. らんまる #-
  4. [ 編集 ]

Re: 捜査の基本は聞き込み

らんまるさん  執念深さはお互いさまでございます。
この趣味は城跡を見たいという執念だけで高い山を登ったりしていますからね。

この砦は、消滅しているので探すのは大変でした。。。
しかし、西牧氏の城砦群に手を付けた以上マスターしたいという願望が湧いてきたので
必死で回っております。
これからも西牧氏を追いまくってコンプリートしていきますのでお付き合いくださいまし。
  1. 2013/06/19(水) 21:02:27 |
  2. URL |
  3. ていぴす #-
  4. [ 編集 ]

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