長野県の歴史を探し求めて

長野県内にある城跡・石造物などを探し求めそれらを紹介していきます。

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松本市  柳坂上砦

安曇南部の雄 西牧氏城砦群⑦

nisimakinotoride1.jpg
西牧氏城砦群配置図                国土地理院 2万5千分の1地図使用

所在地・・・松本市梓川梓                           訪城時間・・・・0分

危険度・・・★☆☆☆☆                            別 名・・・はば屋敷

訪城日・・・・2008年7月13日・2013年5月26日

砦内部はリンゴ畑や畑となっているので訪城の際は、必ず地権者の許可をとってから入るようにしてください。



              ~ 柳坂上砦の歴史 ~

「北安曇郡誌」を参考に書いて見ると。。。。。。

この砦は桜坂上砦の西4町、段丘最南端の地点にあり尾入沢を隔てて田屋部落の荒海渡砦を相のぞみ、上丸田部落

より大久保部落に至る「柳坂」の上に位置している。尾入沢に面している段丘の縁辺を東西に4条の堀をもって切り

その東より2条目のものは中途にて西に折れ、更に2条に分かれて段丘を切っている。

北側には堀のあとは見当たらないが、北辺は若干高く、土塁の跡と推定したい。

かつてここからは屋敷の土台石や茶臼の破片が出土しており、通称「はば屋敷」と呼んでいる。

ここは桜坂上砦の右側面を受け、尾入沢、降旗田圃を眼下にし、中村居館と共に飛騨・木曽口に備えたものであろう。

また、この柳坂を登り切って直進すると於田屋居館や北条城へ行けてしまうのでこの柳坂は重要な関門として

柳坂上砦は重要視されていたものと考えられる。



               ~ 柳坂上砦の現状 ~


yanagisaka1 (6)

この図面に沿って紹介していきます。(赤線は北安曇郡誌に掲載の図面に書かれている堀を入れてみました)

~ 堀① ~

yanagisaka 2 (2)

堀①は、段丘南側斜面に竪掘の痕跡として残るのみで全貌を見ることは出来ない。

~ 堀② ~

yanagisaka7 (3)

堀②も南側斜面の縁部に痕跡として残っているのみでどのような形跡だったかは分からないが、北安曇郡誌の

図面を見る限りでは堀①・③と繋がっていて段丘上で方形状の区画を構成していたようである。


~ 堀③ ~

yanagisaka6 (3)

yanagisaka6 (4)

堀③は、比較的堀①・②よりは形状が確認できるが藪に包まれており全貌を見ることは出来なかった。

この堀③と堀①・②で柳坂上砦の主要部を構成していたようであるが、畑となった現状でも砦内部は平坦ではなく

凹凸が見られるので砦があった時代でも削平は甘かった可能性がある。


~ 推定土塁 ~

ynagisaka3 (5)

砦の主郭であったと思われる部分は、ほぼリンゴ畑となっており改変が激しいものと思われ遺構らしきものは

見られない。


ynagisaka3 (4)

ただ、リンゴ畑の西側の畑部分には砦の歴史の部分に赤字で書いた「北安曇郡誌」の記事の部分「北側には堀のあ

とは見当たらないが、北辺は若干高く、土塁の跡と推定したい。」とある土塁跡がこの部分である。


ynagisaka3 (3)

推定残存土塁を北側から見たところであるが、この微妙な高まりがわかるであろうか。

ynagisaka3 (2)

現地で確認してもらうのは一番なのであるが、分かりずらいので補助線を入れてみた。

これが柳坂上砦の土塁の痕跡であろうとされている高まりである。しかし、この土塁の北側には柳坂上砦の北限と

なったであろう堀の痕跡は確認できない。

土塁を崩して堀を埋めることはよく行われることであるが、土塁が残って堀の痕跡は一切見られないのは不思議である。

また、北安曇郡誌に記載の図面には堀③の西側にも1本の堀が書かれているが、現在はその痕跡すらうかがえない。


ynagisaka3 (7)

砦跡からみた支城で後の本城となった田屋城を見る。

~ 柳坂 ~

yanagisaka1 (4)

現在の柳坂の位置を見る。

現在は、段丘上には車道が砦跡脇に登ってきているがそのすぐ脇の藪の中には旧柳坂が残っているのである。

この位置関係をみると柳坂を登ってくると砦の真横に辿りつく為のこ坂を押さえるには格好の位置にあることが

分かる。


ynagisaka3 (9)

また、この柳坂を上り切った道を直進すると本城の北条城や於田屋居館に直接通じてしまうのでこの砦は西牧氏の

居館の前衛の守りとして重要な位置にあったことが窺える。(写真左側のリンゴ畑が砦跡)


yanagisaka1 (3)

旧柳坂で、段丘上へ出る部分を見る。

このあたりに砦の門や関所のような関門が設けられていたことは想像できるところである。


yanagisaka1 (5)

段丘下へ降っていく旧柳坂を見る。

現在人が歩くことがあまりないようで、籔になっておりその内自然に帰ってしまうであろう。


yanagisaka9 (3)

砦のある段丘南側斜面は、写真のように急であるがかつては細い山道が堀の中に登っていたようである、今は痕跡

は見られないが昔は脇道のような細かい道が張り巡らされていたのであろう。


yanagisaka9 (5)

荒海渡砦と柳坂上砦を隔てる尾入沢を見る。

西牧氏の砦には、このような隣り合って構築されている場所はないことからこの尾入沢にはかつて段丘上に登る

重要な道があってその道を二つの砦が警備していたという仮説も考えられるところである。

現状は道の痕跡は見られないが、どうであろう。


yanagisaka9 (6)

段丘下(降旗の牧)から段丘上の砦を見る。


柳坂上砦はいかがだったでしょうか。

こんな取るに足りない砦でも細かく見て行くと意外に多くの伝えたいことが見つかるものだと感じました。

これからもこまか~く伝えていけたらと思いますのでお付き合いください。



~参考文献~

山城探訪 補遺編 中南信編       (宮坂 武男)

北安曇郡誌               (北安曇郡誌編纂委員会)

梓川村誌                (梓川村誌編纂委員会)



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  1. 2013/06/28(金) 22:35:47|
  2. 松本市
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

まさに執念ってかビョーキ

相変わらず「執念の人」でございますねえ。そのうち松本市や西牧一族の末裔から感謝状が贈られると思います(笑)
なるほど、ここを突破すれば北条城へも田屋城へも行かれるって訳ですね。堀切四条の段丘防御としては理想的な形状で、単郭でも十分でしょう。
これだけ居館や砦群が密集していれば、鉦や陣太鼓の業務連絡で通じると思われます。

西牧さんの最大勢力時における動員兵数も気になるところです・・・。
  1. 2013/06/30(日) 17:21:12 |
  2. URL |
  3. らんまる #-
  4. [ 編集 ]

Re: まさに執念ってかビョーキ

らんまるさん コメントありがとうございます。

記事を書く暇が無く中々更新出来ていませんが、まだまだ西牧氏を
執念で続けて行きたいとおもいます。
(中々に西牧氏のすべての城砦を書いているものも見当たらないので)

西牧氏の全盛期は、住吉庄の長尾周辺まで勢力に入れていた頃でしょうか、
これはかなりの勢力で小笠原氏の勢力に勝るとも劣らないほどでしたが、
幕府から小笠原氏が住吉庄の地頭職を宛がわれ西牧氏の住吉庄の地まで
奪われたことにより劣勢になってしまったので、この出来事が無ければ
小笠原氏の配下には成って無かったかもしれませんね。
  1. 2013/06/30(日) 21:56:13 |
  2. URL |
  3. ていぴす #-
  4. [ 編集 ]

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